【実践コラム】借入で失敗する事例

検証や計画が不足した状態で漫然とお金を使っていることが原因です

当協会では、中小企業の財務指針として、「借りられる時に借りられるだけ借りておくこと」を提唱しています。但し、その目的は「手元流動性を厚くして経営の安全性を高めること」です。誤った運用をしてしまうと逆に資金に苦しんでしまうことがありますので気をつけてください。

下記は資金に余裕が出来た時にやってしまいがちな事例です。心当たりがないかチェックしてみてください。

・新しいことに取り組むことが大好きで、満足な検証もしないまま新規事業に手を出して損失を被った。

・人を雇うことが大好きで、人手が不足していないのに社員を増やして利益が出にくい体質になった。

・商品を増やすことが大好きで、安易に仕入を増やしたら不良在庫が山積みになった。

・先行投資が大好きで、現状の売上では十分な設備があるにも関わらず、新たな設備を導入して過大投資となった。

・人に奢るのが大好きで、取引先や社員を連れて毎夜飲みに行き、売上に繋がらない接待交際費が大きく膨らんでしまった。

・人の面倒を見ることが大好きで、資金に困っている知人に会社のお金を貸してしまった。

資金に余裕があるからと言って漫然とお金を使う経営は大変危険です。資金繰り状況を管理予測し、自社の資金調達力に応じた調達計画を立て、最も投資効果が高いと思われる事業にお金を使う習慣を経営に取り入れましょう。

当協会では、中小企業に適した財務指針と財務管理手法を提供しています。財務を強化したいとお考えの経営者様は、是非、ご相談ください。