【経営コラム】事業開発に挑戦してください!

2世代前のビジネスモデルは悲鳴を上げています

■【管理的機能の強化・改善】ではなく、【事業開発≒イノベーション】を…

『多くの並みの中小企業のビジネスモデルはありきたりです。また、成熟期後期から斜陽期を迎えています。事業をマシーンに例えると、マシーン自体が2世代前の代物で老朽化しています。この状況下においても、ほとんどの経営者は【管理的機能の強化・改善】に終始しています。本当に必要なのは管理機能の強化ではなく【事業開発≒イノベーション】です。』(SP経営協会)

現場には、老朽化したマシーンをメンテして、フル稼働できる状態を続けられるように指示してください。一方、経営者の真の仕事は、新しいマシーンの創造・開発、せめて、大幅なリニューアルです。

■【事業開発≒イノベーション】の現実的な取り組みは…

◆1:一つ目は、既存事業を守りながら、経営原則に当てはめて修正する、令和の経営原則を知り、自社の実態との齟齬を認識して修正することです。

○例えば、過度の売上至上主義は、様々な経営への悪影響を及ぼしています。

『日本の企業は売上高確保、増収(売上増)にこだわり過ぎています。何が何でも売上高を確保しようとすると、売上高を確保するために多くの犠牲を払うことになります。利益を犠牲にした安易な値引きや安い値決めを招きます。利益に見合わない過大な広告コストを支払う羽目になります。採算を度外視した幅広い品ぞろえや長時間営業を行うようになります。顧客の過度な要求を受け入れてしまいます。…脱・売上至上主義、減収(売上減)を容認する経営に移行してください。』(SP経営協会) 

○例えば、所有する経営から持たない経営への転換は、令和時代の経営の基本思想です。

・売上…厳選した売上に絞る
・商品…高収益商品に厳選して
・顧客…優良顧客に厳選して
・原価…40~60%、外部の力を利用して
・販管費…固定費は極小で
・従業員…厳選して、外注・業務委託を活用して、変動費化する
・事務所…できるだけコンパクトに
・働き方…テレワークを活用して、極力出社しないで
・評価制度…求める(必要な)従業員に厚く分配する

◎打ち手1:減収を容認する事業計画の策定、運用
◎打ち手2:高付加価値化政策の徹底
◎打ち手3:原則持たない、この価値観への転換を図る

◆2:二つ目は、事業開発を行い、事業を付加(掛け算)する、新しいビジネスモデル(広義)を知り、自社に導入することです。

新しいビジネスの型(広義のビジネスモデル)を知り、それを自社に導入すること、そのプロセスでイノベーションが生まれます。例えば、サービスや商品を提供する企業がソリューション提供企業に変わろうとすれば、そのサービスや商品の提供方法、マネタイズを大きく見直す必要が生じます。この過程でイノベーションが生まれます。

事業開発≒イノベーションのヒントは、新しいビジネスの型の中にたくさんあります。
・サブスクリプション1.0⇒2.0
・受注型⇒プロダクト化⇒ストア型
・ソリューション提供企業への転換
・D2C(C2M)、クラウドファンディング
・DX ・業界の壁を破る ・同業者支援モデル
・ニューミドルマン(購買代理)⇒プラットフォーム …等々

◎打ち手4:新しいビジネスの型(広義のビジネスモデル)を自社に導入する
※「事業開発は、既存の事業と切り離し、エースを投入して行うことが必須です。」50年前のドラッカー氏の言葉(要旨)です。

【管理的機能の強化・改善】ではなく、【事業開発≒イノベーション】を断行してください。