【経営コラム】イノベーションは、「技術革新」ではなく「新結合」です

イノベーションは誰にでもできます!

イノベーションは、『技術革新』ではなく『新結合』なんです。まずは、定義を改めましょう。

■イノベーションを起こすとは、『新結合』を起こすこと、すなわち、結合の相手を探すことが近道です。

前回号で解説した、

◆一つ目は、既存事業を守りながら、経営原則に当てはめて修正する、令和の経営原則を知り、自社の実態との齟齬を認識して修正することです。修正しようとするプロセスでイノベーションが生まれます。

◆二つ目は、事業開発を行い、事業を付加(掛け算)する、新しいビジネスモデル(広義)を知り、自社に導入することです。導入するプロセスでイノベーションが生まれます。

上記2つの指針に沿って、イノベーションに挑戦してください。

■イノベーションに関するピーター・ドラッカー氏からのメッセージ

ドラッカー氏は、マネージメント・エッセンシャル版(ダイヤモンド社)の中で、イノベーションに関する示唆に富む言葉を数多く残されています。初版が発行された1973年当時の言葉と思うとやはりすごすぎる先生です。以下、ご紹介します。

「現代というイノベーションの時代において、イノベーションのできない組織は、たとえいま確立された地位を誇っていても、やがて衰退し、消滅すべく運命づけられる」
「管理的な目標や基準とは別に、イノベーションのための目標と基準の必要を知れ」
※補足:新規分野の事業に関する計画立案、執行、運営に関する指針です。新規事業は先が読み切れないので柔軟に対応しなさい、と私は解します。

「新しいものの創造と既存のものの面倒は、同時に行えない」※補足:新規事業は、既存事業と分けて取り組め、と言っておられます。

「イノベーションは常に市場に焦点を合わせなければならない。市場ではなく、製品に焦点を合わせたイノベーションは、新奇な技術は生むかもしれないが、成果は失望すべきものとなる。」

■多くの中小企業にとって必要なのはイノベーションです。

以下をもう一度ご確認ください。

『多くの並みの中小企業のビジネスモデルはありきたりです。また、成熟期後期から斜陽期を迎えています。事業をマシーンに例えると、マシーン自体が2世代前の代物で老朽化しています。この状況下においても、ほとんどの経営者は【管理的機能の強化・改善】に終始しています。本当に必要なのは管理機能の強化ではなく【事業開発≒イノベーション】です。』(SP経営協会)

【管理的機能の強化・改善】ではなく、【事業開発≒イノベーション】を断行してください。

…次回号に続く