【実践コラム】業績以外の理由で融資を断られた場合

決算書が信頼されていない可能性があります

融資を断られる理由で最も多いのは、業績不振による赤字や債務超過です。断られるのは残念ですが、やむを得ない理由であり納得はできます。しかし、業績が悪くないにもかかわらず、融資を断られるケースがあります。

業績が悪いという理由で断られた場合は、業績が良くなれば融資を受けることが出来ます。しかし、業績が悪くないにも関わらず融資を断られた場合は、何をどう改善すれば良いかが分かりません。まずは融資を断られた原因を突き止める必要があります。

業績や財務内容以外で断られる理由は下記が想定されます。

・前回の借入れから時間が経っていない。
・ノンバンク等から借入れがある。
・過去に延滞がある。
・事業計画に無理がある。
・決算書に疑義がある。Etc

中でも特に厄介なのは「決算書に疑義がある」とされた場合です。金融機関はお断りした記録を必ず残していますので、それを改善しない限り、以降審査が通ることはありません。決算書そのものが信頼されていないとなれば、改善の方法が無くなってしまうため、新たな融資を受けることが大変難しくなります。

利益が出ていないことを指摘された時に、本当は儲かっているけど、わざと利益を減らしていますと答えたり、資産が少ないことを指摘された時に、資産は個人で持っているので決算書には載せていませんと答えたりする方がいらっしゃいます。審査をクリアするため良かれと考えての回答だと思いますが、弊社の決算書は出鱈目ですとお伝えしているようなものですので、全くの逆効果です。

金融機関はあくまでも決算書で審査を行います。決算書の信頼を取り戻すには複数年かかるかもしれませんが、それ以外に新たに融資を受ける方法はありませんので、早期に決算書の改善に取り組む必要があります。

業績が悪くないにも関わらず融資を断られた方は、是非、ご相談ください。