【実践コラム】悪循環に陥らないために

適時適切なファイナンスを行いましょう

ある社長様との会話です。起業3年目で従業員は7名いるが、まだ社会保険に加入できていない。加入したいと思うが遡って社会保険料を支払うとなると100万円を超えてしまう。資金繰りが厳しく、税金も遅れながら払っている状況なので加入はとても無理だ、とおっしゃいます。

目先のお金がないので社会保険に入れない。目先の税金が払えないので利益がだせない。等は悪循環の始まりです。時が過ぎれば過ぎるほど深みにはまっていきます。早期解決が必要です。

社長様は、社会保険料を払えるよう、もう少し頑張って売上を増やさないといけないとおっしゃいますが、よく聞けば利益は出ているようです。さらにお聞きすると、売上の入金が翌々月で人件費の支払いが先行しているにも関わらず、借入をしていないことが分かりました。

借入をしない理由をお聞きすると、借入はしたいと思うが、忙しいし借り方も分からないのでずるずると今日に至っている、との回答です。借入さえすれば簡単に解決できる問題を先送りして、日々資金繰りに苦労し、リスクを抱えている現状は本当にもったいないです。

こちらの会社の本当の問題解決方法は、売上の増加ではなく、借入です。社長様は、売上が伸びているので今月さらに1名を増員するとおっしゃっていましたが、売上増に対応するために人件費を増やせば、資金繰りが余計厳しくなってしまいます。

借入をすれば資金繰りが楽になるかもと思いながら、忙しいから、よく分からないから、と日々過ごしておられる社長様は、次のようなリスクが表面化する前に資金調達に動きましょう。

・社会保険に加入しないことで罰則を受けるリスク
・社会保険に加入しないことで従業員から訴えられるリスク
・税金を減らすために無理な利益圧縮を行い、税務署に指摘されるリスク
・帳簿上の業績が悪いため、借入ができなくなるリスク
・社会保険料の不払いにより法人税が増加するリスク

弊所では資金調達のご支援を行っています。
是非ご相談ください。