【お役立ち情報】キャリアアップ助成金(正社員化コース)について

令和4年4月から支給要件等が変更されます。

「キャリアアップ助成金(正社員化コース)」は、有期契約労働者、短時間労働者、派遣労働者等の非正規雇用労働者を正社員等に転換させる取組を支援する助成金で、これまでに多くの事業主が活用しています。
今般、令和4年4月以降の変更内容が発表されました。

(1)正社員化コースの一部廃止(4月1日からの変更)
有期雇用労働者が無期雇用労働者へ転換した場合の助成が廃止されます。

(2)正社員の定義の変更(10月1日からの変更)
正社員への転換後は同一の事業所内の正社員に適用される就業規則が適用されていることが要件ですが、さらに「賞与または退職金の制度」かつ「昇給」が適用されていることが要件として追加されます。

(3)有期雇用労働者等の定義の変更(10月1日からの変更)
賃金の額または計算方法が「正社員と異なる雇用区分の就業規則等」の適用を6か月以上受けている有期または無期雇用労働者が対象となります。

現在の概要をおさらいしておきましょう。
■助成金額
それぞれの転換にあたり次の金額で支給されます。
なお、1年度1事業所あたりの支給上限人数は20人です。
< >は生産性要件を満たす場合、(  )内は大企業の金額です。
(1)有期雇用労働者から正社員へ転換の場合
57万円<72万円>(42万7,500円<54万円>)

(2)有期雇用労働者から無期雇用労働者へ転換の場合
28万5千円<36万円>(21万3,750円<27万円>)

(3)無期雇用労働者から正社員へ転換の場合
28万5千円<36万円>(21万3,750円<27万円>)

◇加算措置
(1)派遣労働者を派遣先で正社員として直接雇用した場合
28万5千円

(2)母子家庭の母等または父子家庭の父を転換等した場合
・有期雇用労働者から正社員へ転換:95,000円
・有期雇用労働者から無期雇用労働者へ転換:47,500円
・無期雇用労働者から正社員へ転換:47,500円

(3)勤務地限定・職務限定・短時間正社員制度を新たに規定し、有期雇用労働者等を当該雇用区分に転換等した場合
1事業所あたり95,000円

■主な支給要件(有期雇用労働者から正社員へ転換の場合)
(1)有期契約労働者を正社員に転換する制度を労働協約または就業規則に規定していること。
(2)正社員転換日の前日から起算して6か月前の日から1年を経過する日までの間に、事業所において、雇用保険被保険者を解雇等、事業主の都合により離職させた事業主でないこと。
(3)対象となる有期契約労働者の雇用期間が通算6か月以上3年以内であること。
(4)あらかじめ正社員として雇用することを約して雇い入れられた有期契約労働者でないこと。
(5)対象となる有期契約労働者がその事業所の事業主または取締役の3親等以内の親族以外の者であること。
(6)正社員転換前の6か月と転換後の6か月の賃金総額を比較して3%以上増額していること。
※基本給および定額で支給されている諸手当を含む賃金総額で比較し、賞与は含めません。

詳しくは厚生労働省のホームページをご確認ください。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/part_haken/jigyounushi/career.html