【経営コラム】資金調達・金融機関対応お悩み解決(その2)

□お悩み3:希望する調達額を満額借りられないので出店できない?
□お悩み4:二期連続赤字、今期期中の足元の業績は急回復、借り入れできるか?

税務に付加して、金融機関対応と財務に対する強みを有することを宣言する当事務所には、様々な相談が寄せられます。以下、一部をご紹介させていただきます。

◆お悩み3:『新店出店資金として2,000万円の調達を希望する旨を、保証協会付融資で取引のある某銀行に依頼したが、新店出店のための希望調達額2,000万円に対して、保証協会から1,000万円の保証しか取れない(※事前相談時の非公式なコメントと推測できます。)、とする某銀行担当者のコメントが返ってきた。』(相談者様)

◇決算書と足元の業績を確認させていただいたところ、確かに資金調達はできそう、一方、2,000万円の希望金額は金額が大きく容易ではないことが想定できました。また、某銀行は規模の大きい銀行であり、この会社様がプロパー融資を受けることが難しいことも推測できます。

○現状は…
・希望調達額2,000万円、調達候補先は保証協会保証付き某銀行からの融資…1,000万円

○当事務所で、融資の戦略を練り直します。
・保証協会保証付き某信用金庫からの融資…1,000万円
・同じ某信用金庫プロパー融資…300万円~700万円
・日本政策金融公庫からの融資…700万円~300万円
ポイントは、保証協会付融資に付加してプロパー融資を引き受けてくれそうな信用金庫(信用組合)を探して、さらに、日本政策金融公庫にもお願いして、上記の3つの引き出しから合計2,000万円を調達する協調融資を目論むことです。

◎当事務所にて、決算分析・出店計画書(返済計画書)を作成し、某信用金庫と日本政策金融公庫に対して、合計2,000万円の調達に動きました。当事務所が主体的に対応しています。
結果、合計2,000万円の出店資金の調達に成功しました。希望通りの新店出店が実現しています。新規の借入れができそうな状況にあっても、その借入希望額が大き過ぎる?と想定されるとき、この協調融資は大変有効です。当事務所では、多数の実績をあげています。

※『協調融資』とは、複数の金融機関から、同時に同じ目的の資金を合算して調達する資金調達手法です。一般的に言われる『シンジケートローン』とは異なります。

◆お悩み4:『二期連続赤字ですが、今期期中の足元の業績は急回復しています。返済のみが長期間続いていて、資金繰りが厳しくなってきました。今期決算は相応の黒字を計上できそうですが、決算を待たずにこの段階で新規の借り入れは出来ないでしょうか。金融機関の担当者に相談したら、決算が締まるまで待ってください、と言われました。』(ご相談者様)

◇金融機関の貸出しの判断は、原則論として決算書を基準に行います。期中の試算表で収益の改善を示しても、決算まで待ってください、となるケースは少なくありません。ただ、期中であっても、その業績の改善が顕著で、その改善状況をはっきりと説明できれば、日本政策金融公庫や、信用保証協会の保証付き融資を受けられる可能性があります。

○ご相談者様のケースでは、
・決算後9カ月が経過しており
・その収益改善の方法が明確であったこと
・その簡易キャッシュフローの額が、総借入額と比して大きかったこと(債務償還年数は約6年)
・明らかに債務超過でないこと
上記の事実を踏まえて、精度の高い試算表を整備して解説することで、ご相談者様が希望される金額の融資を受けることができました。

◎当事務所にて、決算分析・資金繰り表(実績と見込み)を作成し、某信用金庫と日本政策金融公庫に対して、運転資金の調達に動きました。金融機関対応は、当事務所が主体的に行っています。財務目線で信憑性のある試算表作りと、資金繰りの実態と予測をできるだけ正確に提供することが、融資成功のポイントです。

※試算表の精度は総じて低い、金融機関はこのように考えています。作る側も「とりあえず…」と考え、費用や売上の計上漏れを容認しているケースも少なくありません。金融機関に対して、経営の進捗状況を報告する資料であるならば、上記の緩さは看過できません。当事務所では、試算表を財務目線でより正確に作成し、その分析資料を金融機関目線で作成・解説することで、クライアントの経営品質の高さを金融機関にご理解いただきます。上記のことが、二期連続赤字企業様が、期中で新規融資を受けられた要因の一つです。